双眼装置の大きさ2010年07月29日 00時14分14秒

Denk II Newtonian用の構成
Denk II Super Systemについて、質問をいただいたので、一部についてお答えします。

Newtonianで使用する場合は、Newtonian用の延長筒を介してレンズを装着します。延長筒のネジは長めに作られていて、合焦しない場合は、この部分を完全にねじ込まないようにすることで、必要な筒外光路長を短くすることができます(ただし、バローの倍率は上がります。)。私の18"UCでは、延長筒を完全にねじ込んだ状態で合焦しています。

フォーカサーには、延長筒と延長筒がねじ込まれている黒い筒の部分のほとんどを挿し込んで使います。この筒の基部のところには、とても小さな取り付けネジがあるので、差し込めるのは、フィルターホルダまで1 mm位のところまでです。その結果、差し込める部分の長さは102 mmほどになります。

18"UCのフォーカサーの2インチ接眼部の長さは8 cm程なので、めいっぱい挿し込むと、22 mmくらいフォーカサーの先から飛び出してきます。少し主鏡への光路にかかっているかもしれません。

パワースイッチを変化させた時に必要なフォーカサーのストロークを確認するために、屈折鏡筒につけてテストしてみました。Newtonian用延長筒を使わない屈折・シュミカセ用の構成の場合ですが、
 1.26倍<-- 18 mm --> 2倍 <-- 15 mm --> 3倍
でした。倍率が大きくなるほど、フォーカサーを引き出す(光路長を長くする)方向に動かします。

ただし、これはNewtonian用延長筒を使わない場合の値で、写真のNewtonian用の構成では、
          2倍 <-- 13 mm --> 3倍
と少し小さくなります。残念ながらテストに使った鏡筒では、1.26倍では焦点を合わせられなかったので、1.26倍にする場合の移動距離はわかりませんでした。Newtonian用延長筒のねじ込みを緩めて17 mmほど伸ばすと、
          2倍 <-- 11.5 mm --> 3倍
に変化したので、おそらく、延長筒をつけたNewtonian用の構成で1.26倍から2倍にした場合に必要なフォーカサー移動距離は18 mmよりは小さいものと思います(18 * 13 / 15 = 15.6 mmくらい?)。

(倍率の訂正について 7/30)
この記事を最初に書いた時には、Newtonian用延長筒(スペーサーチューブ)をつけた場合の倍率を、1.36, 2, 3倍と書いていましたが、Telescoppier.jpさんのWebページで確認したところ、

Newtonian用延長筒あり(最短の状態で):1.26, 2, 3倍
Newtonian用延長筒あり(最長の状態で);1.3, 2.2, 3.3倍

でした。最低倍率を1.36倍と書いたのは私の誤りですので、修正しました。