ToUCamの設定2011年05月09日 20時08分27秒

土星(μ180、x3 barlowで拡大)
土星のToUCam撮影で、3倍バローレンズを使うと、シャッターを一番遅くし(1/15 s)、感度を最高に上げても、暗すぎてよい画像が得られていなかった。
インターネットで調べてみると、シャッター速度は、数値表示が同じでも、実はフレームレートによって変化していることがわかった。これまでは、フレームレートは30 fpsなどで撮影していたが、5 fpsにすると、明らかに露光時間が長くなっており、画像が格段に明るくなった。
連休最後の日曜(5/8)に晴れになったので、早速、試してみることにした。残念ながら、シーイングが悪く、恒星の焦点内外像は激しく動いている状態で、解像度が悪い像しか得られなかったが、ようやくカッシニの間隙や本体の縞が見える画像が3倍で得られた。
今週末にも、良好なシーイングを期待してチャレンジする予定だ。

コメント

_ じ~ ― 2011年05月12日 23時17分22秒

Morgensternさん、こちらでは初めまして!
突然申し訳ありません。こちらのブログは結構前から知っていまして、よく読ませて頂いていました。
今回は、伺いたい事があったのでコメントさせて頂きました。

大間々駐車場の観望記に、細かいディテールは双眼より単眼の方がよく見えるとあります。確かMorgensternさんはDenkⅡをお使いだったと思うのですが、DenkⅡでも単眼との差を感じられるのでしょうか?

実はDenkのスタンダードを使っていまして、ドブの買い替えと合わせてDenkⅡにグレードを上げようと思っていました。
双眼鏡(安物)から入ったので、どうしても単眼だと疲れてしまい、ずっと双眼視で観望してたのですが、DenkⅡなら単眼視と同等になるのかと思っていました。

よろしければMorgensternさんの個人的な感想で結構ですので、その辺りをお教え頂けないでしょうか?
もちろんお暇な時で結構です。よろしくお願い致します。

_ Morgenstern ― 2011年05月14日 03時23分55秒

じ〜さん こんばんは
こちらこそ、よろしくお願いします。

私自身の能力(眼の能力と、観望の経験)が初心者に毛が生えたくらいなので自信はないですが、ご参考までに回答します。

双眼と単眼の差ですが、絶対的には単眼の方が「よく見える」ようです。昨年、富士山5合目でベテランの方とご一緒したときにも、淡い銀河を何とか見るような状況では、双眼装置を使わない方が良く見えるというお話でした。その時は、私も、淡い対象を観る場合には、若干、単眼(こちらの方が少し低倍率でもある)の方がよいように感じました。

ただ、私も双眼装置(BinoView)での観望からスタートしたので、片目よりも双眼で見るほうが、ずっと楽に見ることができます。本当は単眼の方がシャープな像を見ているのかもしれませんが、双眼装置の方が、じっくり見つめることができるので、細かいところを見られるように感じることの方が多いです。

先日の観望では、特に透明度が悪かったのと、薄雲が絶えず流れており、見ている場所のシーイングも短時間に変化していました。そのため、見かけの差が、純粋に接眼部の差なのかどうかは、よく分からないというのが正直なところです。また、単眼と双眼では、倍率と視野の広さも少し違っています。

ブログで差があるように書いたのは、双眼装置で見たときに、少しピントが甘いような見え方をしたためです。ただ、これもDenkIIの光学系が甘いというよりも、調整の問題だったのではないかと考えています。私は左右でそれほど視力の差がないので、双眼装置のピントを左右で、あまり変える必要がないのですが、このときは、シーイングが悪かったこともあり(焦点内外像が激しく揺れていたの、ピントを合わせた状態でも星は少し滲んだ感じ)、きちっと片目ずつアイピースの繰り出しを調整することができていなかったように思います。

DenkのスタンダードとDenk IIの差については、スタンダードを覗いたことがないので、わからないです。BinoViewとDenk IIは、両方覗いていますが、同じ鏡筒で試したことが無いので、星像の差はわからないです。ただ、覗きやすさや低倍率が出せることで、Denk IIの方がずっと見やすいと感じています。

_ uto ― 2011年05月14日 15時09分43秒

お久しぶりです。
連休中に2回も遠征に行かれたとは羨ましいです。

ところで私も双眼装置よりも単眼の方が詳細まで見えていますよ。
使っているのはBinoviewで、単眼も双眼のときと同様な倍率、アイピースで何度も試しましたが、単眼の方が一回り星像が小さく惑星の模様も細かい所まで見えていました。(Denkでも同じ傾向でした。)

もちろん覗きやすさは双眼ですので、私は気軽に眺める時は双眼で、詳細観察は単眼という風に使い分けています。

_ じ~ ― 2011年05月14日 15時15分10秒

Morgensternさん、ご丁寧な回答ありがとうございます。

DenkⅡと比べても単眼の方が若干シャープなのですね。
スタンダードですと、単眼との差はハッキリわかるのですが、どうしても見やすさを取ってしまうんですよね。ですのでDenkⅡにする事で、単眼との差が埋まってくれるのを期待していました。

単眼の 「バロー → アイピース」 に対して、Denkのパワースイッチを使った場合は、「バロー → レデューサー → ビームスプリッターで分岐 → プリズム → アイピース」となりますよね。光路を考えた場合、かなりロスしているのは一目瞭然なのは承知しているのですが...
どうしても単眼で長時間観望していると、目が疲れ過ぎて頭が痛くなってきちゃうんですよね....逆に双眼装置だと同じ対象を10分でも20分でも見続けられます。

WOやBS等の他社双眼装置と比べれば、スタンダードでも良く見えるのですが、回答頂いた内容にあるような、単眼と比べた際のピントの甘さが非常に気になってます。特に1.3x→2x→3xと可変させていくと顕著に感じてます。(正直私の環境では、3xは使う気になれません。)

パワースイッチ自体はスタンダードもDenkⅡも同じ物だと思いますが、Morgensternさんの環境ではいかがでしょう?倍率を可変させても、それほど気になってませんか?ちなみに私はハイペリオンの24mmを使ってます。

_ じ~ ― 2011年05月14日 15時31分07秒

utoさんまでありがとうございます!

やはり使い分けを考えた方が良さそうですね。
ん~悩み所です。

_ Morgenstern ― 2011年05月14日 17時02分03秒

utoさま
こんにちは、掲示板は読ませていただいています。
目盛りによる導入の話題や、Starmapの新機能(月面図)など、楽しみですね。
連休中は我慢できずに2回行ったのですが、空の状態は良くなかったです(特に5/4)。
単眼と双眼の件は、ベテランの方々の意見にお聞きしたことと、utoさんのご指摘と全く同じだったと思います。

整理すると、単眼にくらべて双眼装置では、明らかなスペック上の違い(反射面や透過面が増えることで暗くなる、超広角アイピースに比べると視野が狭い、倍率が高めになる)に加えて、やはり星像のシャープさの低下はあるようです。

ただ、私の場合は鏡筒や倍率などで「同じ条件での比較」ができていないので、はっきり違うというところまでは言えないとは感じています。たとえて言えば、高品質の天頂ミラー等では、光学部品の追加による星像の劣化は私には分からない程度ですが、それに比べると、わかるくらいにはピントが甘くなっているといった感じでしょうか。

じ〜さん、こんにちは

私も全く同意見です。どうしても、観望は双眼中心で、どうしても見えない(認識できない)対象について、単眼で確認してみるといった感じでやっていることが多いです。

パワースイッチは、倍率を上げていくと星像が甘くなってくるのはわかります。ただ、短焦点のアイピースに替えていったときでも、鏡筒の限界の倍率に近づいていくために甘くなっていくので、双眼装置だからかどうかは?です。

私は、小さい惑星状星雲や、球状星団を拡大して見たい時には、3 x も良く使っています。先日の観望では、単眼でも星がにじんでいるような感じだったので、せいぜい2 xしか使いませんでしたが、普通の空では、3 xが使えないということは感じていないです。アイピースはTeleVue Panoptic 24 mmです。

_ じ~ ― 2011年05月15日 03時56分05秒

Morgensternさん、こんばんは。
なるほど、色々ありがとうございます。

見え方の違いに関しては、同じアイピースで、スタンダードの2xと2xバローを使い、ほぼ同倍率にして見比べた際に感じた事ですので、鏡筒の限界倍率の問題では無いと思っています。

しかし、Morgensternさんのお話を伺うと、もしかしたら鏡筒の口径(集光力)も関係してきそうな気がしてきました。
私の25cmは1275倍、UC18の集光力は4132倍と3.2倍ですから見え方に差が出るのは当たり前ですし、特に双眼装置のように光路を分岐してしまう物だと、その差は顕著になるのかもしれません。もちろんアイピースの差も関係してくるでしょうね。

環境次第では、パワースイッチの3xも普通に使えるという事がわかっただけでも助かりました。とりあえず双眼装置に関しては、ドブを買い替えて今の環境で色々試してから、双眼装置のグレードを上げるのか、単眼用の2inch広角アイピースを増やすか考えてみる事にします。どうもありがとうごさいました。

ところでDenkついでなのですが、パワースイッチを2個接続する事で、9種類の倍率が使えるようになるとの記述を読んだ事があるのですが、どうなんでしょうね。細かく倍率を変えられるのは便利そうですが、自分がどの倍率で見ているのかわからなくなりそうですが(笑

_ Morgenstern ― 2011年05月15日 10時10分17秒

じ〜さん、おはようございます。

パワースイッチの話は、私が誤解していました。じ〜さんが問題にしておられたのは「同じ倍率でも、バローの性能によって違いがある」ことだったのに、私は単純にスイッチの切り替えだけを考えていました。
倍率を上げて、限界倍率(実際には、口径などによる限界よりも、シーイング等の影響もある)に近づくと、星像が劣化してくるのは、まったく当たり前のことです。失礼しました。

私は観望にはバローを使っていないので、バローの品質の違いはわからないです。良質のバローは星像の劣化が小さいと言われていますが、パワースイッチは単レンズのようなので、そのようなバローと比較すると劣化は大きそうです。

限界倍率が高いことと像が明るいことは、大口径の方が高い倍率まで使える要因になっていると思います。同じニュートニアンであれば、大口径は必然的に長焦点で、同じアイピースでも、すでに倍率が高くなっていることになります。スタートの倍率が違っている状況で、バロー(パワースイッチ)で倍率を上げた場合の像のクオリティの変化は、必ずしも大口径が有利では無いのではないかと思います。明るさ(集光力)は口径の2乗に比例しますが、分解能は比例だったと思うからです。

ダブルのパワースイッチというのは考えたことも無かったです。バローとしてのクオリティの問題と、3 x 3 = 9倍というのは過剰倍率になってしまいそうなので、実用的では無さそうですが、おもしろい事を考えるものだと思います。私はこれ以上(3通り)の細かい変化は必要ないと感じますが、惑星などで高倍率の観察をする場合は、(ズームアイピースなどで)細かい倍率の設定が効くといったことを読んだことがあります。そんな時には便利なのかもしれないですね。

_ じ~ ― 2011年05月15日 16時20分13秒

Morgensternさん、こんにちは。

なるほど、どれか一つだけでなく、複合的に考えないといけませんよね。ミラーの質も忘れてはいけない要因ですね。
色々勉強になります。

ところで、Denkのパワースイッチを色々いじっていたのですが、Low側のアームを第一レンズ、Hiパワー側を第二レンズ、OCSを第三レンズとしますと、光路は第三レンズを通った後にLowアーム側を差し込んで第一レンズを経由すると1.3x、LowとHiどちらも通さない状態で2x、Hiの第二レンズを通す事で3x。こんな感じになっていると思います。という事は、OCSの第三レンズは2xのバロー、Low側の第一レンズは0.6x程度のレデューサー、Hi側は1.5x程度のバローみたいな構成なのかと思います。
この憶測が当たっていれば、OCSのレンズをもうちょっと精度の良いバローのレンズにすれば、多少改善するのかもしれませんね。
あまり良いバローは持っていませんが、時間のある時にでも試してみます。

それから、ダブルのパワースイッチの記述をもう一度調べたら、こんな感じで書いてありました。

パワースイッチには、1.4x/2.0x/2.5x. の物と1.8x/2.6x/3.2x(現行?)の.二種類の倍率の物があるそうです。
この二種類のパワースイッチを連結する事で、3x3の9種類の倍率(1.0x/1.4x/1.43x/1.79x/2.0x/2.5x/>2.5x/3.2x/3.3x)が使えるようになるそうです。
実験して楽しむ分には面白いと思いますが、ここまで細かく九種類も使い分ける必要があるのでしょうか。せいぜい使いこなせて三種類ですよね?(笑

_ Morgenstern ― 2011年05月15日 18時23分24秒

じ〜さん、ていねいに説明していただき、ありがとうございます。

Denkの光路には、OCSがすでに入っていることを忘れていました。これも含めてバローを構成しているということですね(恥ずかしいです)。

Denkの光学系は、単純な単レンズのレテューサーやバローとは違い、バローレンズとしての精度はそれほど単純な話では無さそうです。じ〜さんのご指摘のような改善の余地もあるのかもしれないですね。

パワースイッチの連結についてもわかりました。こちらも単純に3 x 3で9倍といった話ではないのですね。過剰倍率にはならないですが、「ここまでやる必要はなさそう」だと、私も思います。でも、こんなこともやってしまう人も、すごいですね。

_ じ~ ― 2011年05月15日 22時22分57秒

あ、Morgensternさんのおっしゃる通り、それぞれのレンズは単レンズです。私もシステム全てを指してバローになっているとは思っていませんし、Morgensternさんの考えに異論はありません。勘違いなさらないで下さいね。

何故システム構成を書いたかというと、仕組みを見ていて気になった事があったからなのです。私が気になったのは、Hiパワー側はOCSを含めてバローが二重になっているのかなと思った事です。2xのバローに1.5xのバローをかけて3xにしているのであれば、像の劣化はしょうがないのかなと思った次第です。誤解のある書き方ですいませんでした。

それから、パワースイッチの連結の件ですが、先ほどの数値はCNの最近のフォーラムで話題になっていた物でした。ですが、パワースイッチの連結を初めて見たのは日本の方のブログだったんです。そのブログ自体無くなってしまいましたが、もう1~2年前の事だったと思います。やっぱりマニアな方って、どこにでもいるもんですね。

_ Y.Kos ― 2011年05月30日 09時51分45秒

 はじめまして。この度、Obsession 18"UCを購入した者です。購入にあたり、Morgensternさんのサイトが大変参考になりました。どうもありがとうございました。せっかく届いたのに梅雨入りでファースト・ライトはいつになる事やら...です。
 いきなりで大変強縮なのですが、今、ケースはどうされておりますでしょうか?私はケースに入れたら運搬できないな、と思い、オーダーしなかったのですが、今後の保管等を考え、あっても良いかな、と思い始めました。もし、今不要で処分等お考えでしたら、お譲りいただく事は可能でしょうか? 突然の訪問とお伺いで大変恐縮の至りです。

_ Morgenstern ― 2011年05月30日 22時04分48秒

Y. Kos様 はじめまして

18UCを購入されたとのこと、仲間が増えてうれしいです。
つたないサイトですが、少しでもお役に立てたようでしたらよかったです。今後とも、情報交換などができるとよいですね。

月のめぐりは良くなってきますが、お天気は梅雨入りになってしまいましたね。これから少し回復するようですが、あまり期待できない感じです。早くファーストライトできるようにお祈りしています。

ところで、ケースについてですが、ご推察のとおり、私のところでは持て余しています。輸入時の破損が心配で、ケースも一緒に注文しました。もしかしたら、「海外での観望に持ち出す」機会もあるかな?などと想像していましたが、そのようなことは全く無く、自宅においたままの状態です。

「大きさと強度の割には」軽いプラスチック製で、気密ではありませんが、しっかり蓋が固定できるので、ホコリなども入らないと思います。

ただ、自宅アパートが狭いのと、車もケース無しでぎりぎりの大きさなのと、ケースに入れて輸送する機会もなさそうなので、処分を考えていたところでした。

処分するにしても費用がかかることなので、もし、引きとってくださるのでしたら、喜んでお譲りします。Y.Kosさんのお住まいがどこか分かりませんが、手渡しできるとよいのですが。

このような状況ですが、引きとっていただけるのでしたら、コメントでお知らせください。引渡しの方法等について、この後は、メールでご相談させていただければと思います(Y.Kosさんのアドレスは参照させていただいています)。

_ Y.Kos ― 2011年05月30日 23時17分56秒

ありがとうございます!メールいただけたら幸いです。よろしくお願い致します。

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