赤外カットフィルターの改造 ― 2010年01月28日 00時36分03秒
これまで星の写真にはCanon 40Dをそのまま使ってきた。でも、散光星雲など電離した水素ガスの赤い光(Hα線、656.3 nm)は、カメラに組み込まれている赤外カットフィルターで大部分がカットされてしまう。人間の目の感度も低くなっているので、そのような画像が「見た目」と同じとも言えるのだが、やはり、天体写真で見るような「赤い」色で写してみたいと思っていた。
いくつかのショップで、赤外カットフィルターを、オリジナルよりも長波長側の透過率を高めたものに交換する改造を扱っている。最近、S社のWebページを見て、より安価な改造ができるという記事を見た。従来のものや他店よりも価格が安いだけでなく、ホコリ除去機能や、オートフォーカス機能が、そのまま使えるということなので、早速、改造を注文した。欠点としては、より高価なバージョンよりも、ゴーストが出やすいということが書いてあった。
私としては、雑誌に載っているような写真をとろうというわけではなく、クオリティはあまり気にしないが、自分の手で像を写してみたいというコンセプトで行っているので、こちらのタイプで十分と判断した。
ショップからのメールのとおり、夜に届いた。月も明るく、雲もでてきているが、どんな風に変わるのかが気になり、宿舎のベランダからオリオン大星雲(M42)を写してみた。Mewlon180 + x0.8レデューサーで露出10秒で撮影、画像処理などは行わず、約1/4にトリミングしている。一年前に撮ったものと並べてみた。どちらもホワイトバランスは、5600Kに固定している。
思っていたよりも、赤がとても強調された画像になっていて、少しびっくりした。次の新月のあたりには、もう少し暗いところで、燃える木やカリフォルニア星雲などを撮ってみたい。
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